労働バナー.jpg

未払い残業代問題

1 はじめに

 サービス残業という言葉は、労働者が会社に対して「残業はしますが、残業代はいりませんよ」、といったニュアンスを含んでいます。
 ただ、実際の場合は、法律的に、会社が残業代を支払わなければならない場合がほとんどです。
 サービス残業問題では、会社が不利になることが多いといえるでしょう。
 

2 未払い残業代の問題点

 それでは、サービス残業は、会社にとって、どのような問題をはらんでいるのでしょうか。
 

(1) 会社にとっての金銭的負担

 残業代の未払いが日常的になってしまうと、労働者に支払うべき残業代がどんどんたまっていきます。
 次のような事例を考えてみましょう。(休日や深夜労働については考えないことにします。)
 時給1000円で、1日8時間働くことになっている労働者がいるとします。
 会社が、この労働者を9時間毎日働かせていた場合、1日1時間残業していることになります。
 この場合、1年で、会社が支払うべき残業代は次のような計算になります。

1日あたりの残業代は、
1000(円)×1(時間)×1.25(割増率)=1250円
です。

 1.25(割増率)というのは、法律上、残業代を多くするための規定です。
 なぜ、残業代を多くするかというと、第一は、労働者の健康を守るためです。
 残業代を多くすることによって、会社が長期間の残業をさせないように動機付けるのです。

そして、1年あたりの残業代は、
1250円×365(日)=45万6250円
です。

 残業代請求の時効は2年なので、2年間で91万2500円になります。
 もし1日2時間残業させていれば2年間で182万5000円です。
 深夜や休日に労働させていた場合は、割増率がさらにたかまるので、総額はもっと大きくなります。
 つまり、一気にこの金額を請求された場合、会社の負担はとても大きなものになります。
 

(2) 行政上の問題

 残業代が支払われていないことを労基署が知った場合、労基署が会社に臨検したり、従業員等に尋問を行ったりする可能性があります。
 調査で残業代未払以外の労基法上の問題点が見つかれば、それも含めて労基署から是正勧告をうけたり、次の述べる刑事処分を受けたりする可能性があります。
 

(3) 刑事処分

 一定の時間外労働に対し割増賃金を支払うのは、法律上の義務です。
 この義務に違反した場合、6か月以下の懲役又は30万円以下の罰金に処される可能性があります。
 

3 おわりに

 以上のように、残業代を支払わないと、最終的に経済的にも、行政指導、刑事処分の面でも、会社に不利益な事態が生じえます。
 残業代を支払うことが職場の働き方とマッチしていないなどの問題がある場合には、変形労働時間制等の法律が定める手続を踏む必要があります。
 弁護士はこのような制度の知識も有していますので、是非ご相談ください。





その他の法人分野も合わせてご覧ください

債権回収 不動産問題 労働問題 企業破産・事業破産

大分みんなの法律事務所


〒870-0026
大分市金池町二丁目1番3号
レインボービル5F

TEL097-574-7225 / FAX 097-574-7325

-->