最新!新立法・改正情報⑥労働法と寝不足ー生産性向上に向けてー

夏はもうすぐそこです。暑さで寝苦しくなり、寝不足になる季節がやってきます。今日は労働法と睡眠の関係について取り上げます。

 原則論をお話しします。何時間寝るかは、もちろん仕事から離れた労働者が自由に決められます。使用者が「何時間寝るように」と強制することは簡単にできません。使用者が寝るように指示を出した場合には、仮眠時間も労働時間として賃金を支払わなければならないことさえあります。
 しかし、睡眠不足が当事者や第三者に損害を与える影響も考えなければなりません。
 労働安全衛生法規則616条では、使用者に、労働者に夜の睡眠を与える必要があるときは、仮眠室等を設ける義務を課しています。「睡眠を与える必要」がどういった場合かについて明確な規定はありません。一般的には、深夜業で寝不足が原因となる労働災害を引き起こす可能性がある場合(危険な機械作業など)には、必要があるものと考えられます。

 また、平成30年6月1日から、バス・タクシー・トラック事業では、睡眠不足のドライバーを乗務させてはならないという法的な義務が発生します。これは睡眠不足によって重大な交通事故が発生するという事態を防ぐためです。
 使用者と労働者にとどまらず、第三者に被害を及ぼす可能性があることから、例えば医療・介護の現場でも、睡眠に関する規制が新設ないしは強化されるかもしれません。
 これとは別に、睡眠不足が過剰な業務によるもので、最終的に、心身の病気につながってしまった場合には、使用者に対する安全配慮義務違反等の問題にもなりえます。

 そもそも睡眠不足が労働の質を落とすということは、様々な研究で実証されています。人手不足が深刻化している日本では、少ない人員で効率よく働くことが求められていると思います。眠りと働き方について見直せば、労働環境改善・生産性向上が一石二鳥で望める場合もあるでしょう。

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