インフォームド・コンセントの考え方

 今回は,医療機関に求められる,法的対応を踏まえたインフォームド・コンセントについてお話しいたします。
 
 インフォームド・コンセントは,医療機関の説明義務違反の問題に直結する重要な問題であることから,医療機関の皆様におかれましては,「何を,どの程度説明すればよいのか」という点で悩まれることが多いと思われます。

 この点,裁判所は,説明義務が果たされているかについて,「医療行為の必要性,緊急性,相当性から総合的に判断する」という,ケースバイケースでの判断を行う,という考え方です。
 これは,緊急手術であっても,患者ないし患者の家族等に手術の内容とそのリスクを簡潔にではあっても説明しなければならないとされており,必要性・緊急性が減少すればそれだけ説明内容も詳しくかつ患者にとってわかりやすくしなければなりません。
 

基本的な考え方と説明義務

 もっとも,基本的な考え方としては,「患者が医療行為の内容(特にリスク)を理解して,その上で医療行為を受けることに合意したといえるか」という点から判断しています。
 手術を例にとると,裁判所はこれだけのことを患者ないしその家族に説明しなければならないと言っています。

 ・病名,病状
 ・提案する手術の内容
 ・手術の必要性(手術をしない場合に病気がどう進展し,病状がどうなるか)
 ・手術自体の危険性
 ・通常の術後経過と入院期間
 ・術後に起こりうる合併症とその効果
 ・勧める治療の効果
 ・他の治療法の可能性

 そして,裁判所は,複数の治療法が存在する場合,特にガイドライン等で認められていない新しい治療法を選択・提案する場合には,選択・提案する治療法と他の治療法との比較(各治療法のメリット・デメリット)を説明し,その上で患者が自分の考えで医師から選択・提案された治療法を受けることを承諾したといえない限り,説明義務を果たしたとは認められない,という考え方です。
 

理解度の確認が必要

  よって,裁判所は,説明義務が果たされているかについて,患者が自分で治療法を選択するために必要な情報が提供されているといえるか(患者が自己決定権をきちんと行使しているといえるか)という観点から判断するといえます。そのため,医療機関に対し,「患者側(一般人)が求めるであろう情報につき,患者側の観点からわかりやすい説明」をすることを求めている以上,図式等を用いて患者側にわかりやすい説明をするよう工夫する必要があります。
 
 また,患者は,医療機関からの説明に対し,「わかった」「質問はない」と言っているときでも,理解度は30%をきるというデータもあることから,説明した内容に対し逆に医療機関側から患者側に質問を投げかけるなど,本当に説明内容を理解しているかを確認する必要もあります。
 

その他の問題点とまとめ

 このほかにも,患者の両親が子どもについて輸血を拒否したりなど,患者側が医療における一般的な考え方から大きく逸脱した治療法を選択した場合における対応法など,インフォームド・コンセントを巡る問題は多数あります。

 もし皆様にて患者への説明の仕方にお困りでしたら,お気軽にご相談ください。どういう説明文書を作成しようか,というお悩みでも結構です。ネットにおいて,説明義務を果たしていると認められない同意書の書式があげられているものも散見されますので,インフォームド・コンセントが医療機関の法的責任に直結する以上,対策は必須だと思われます。

 

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