最新!新立法・改正情報⑤内部通報者いじめで罰則?!

 みなさんは内部通報への対応は万全でしょうか。2月に入ってから,内部通報対応の必要性を実感させるニュースが流れました。
 内部通報とは会社の違法行為を警察や行政官庁に通報することです。「密告」として非難されることも少なくない行為です。会社にとっては不名誉な事実,社会的信用を傷つけるような秘密を暴露する行為だからです。そのため,内部通報者を,守秘義務違反や名誉棄損を理由に懲戒処分などを行う事件がよくありました。
 しかし,会社と無関係の一般国民にとって,内部通報は社会正義の実現のために必要不可欠な制度です。そこで,このような一般国民の利益(公益)の為に行われた内部通報した者であれば,公益通報として保護しようということで制定されたのが,公益通報者保護法です。この法律によって,公益通報をしたことを理由に懲戒したり解雇したりすることは禁じられました。
 しかし,公益通報と評価されるためには手続がややこしく,また不利益処分が禁じられてはいるものの,実際に懲戒又は解雇された内部通報者が保護を受けるためには,会社が下した処分の無効を確認しなければならないため,非常に使い勝手の悪い法律ともいえます。

 今回のニュースは,禁じるだけではなく,内部通報者を不利益に取り扱った企業やその関係者に罰則を課そうという検討が始まったというものです。今後の政府内での検討次第ですが,内部通報者の保護が一歩前進したと評価してもよいでしょう。
 そもそも消費者社会が厳しく会社を監視している最近の情勢では,会社が組織の論理で不祥事を隠蔽していたことが発覚すれば,会社の信用は地に落ちます。むしろ内部通報に対し適切に対応し,傷口を広げないこと,クリーンな会社としてのイメージを得ることこそ,会社の評価を高めるようになっています。
 内部通報者の秘密を守れるようにするなど,適切な内部通報制度を社内にも用意しておくこと,そして万一内部通報があった場合に適切に対応できるようフローを作っておくことなどが会社には求められています。
 

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