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経営者・人事担当者向けセミナー 第1部 パワハラ・セクハラセミナー

本セミナーの目的
①パワハラ・セクハラのリスクを知る。
②パワハラ・セクハラの意義を知る。
③パワハラ・セクハラに対する事前対策について知る。
④パワハラ・セクハラに対する事後対策について知る。
 

1 パワハラ・セクハラのリスク

(1)パワハラの相談件数

都道府県労働局の総合労働相談窓口に寄せられたパワハラ(いじめ・嫌がらせ)の相談件数の推移
 *平成14年度は、約6600件
 
年度 相談件数
平成25年度 5万9197件
平成26年度 6万2191件
平成27年度 6万6566件
 

(2)セクハラの相談件数

都道府県労働局の均等室へのセクハラの相談件数の推移
*平成19年度は、1万5799件
 
年度 相談件数
平成25年度 6559件
平成26年度 8021件
平成27年度 7596件
 

(3)法律上のリスク

① 損害賠償請求
(ⅰ)債務不履行責任(職場環境配慮義務違反)
労働契約法第5条「使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする。」
(ⅱ)使用者責任(民法715条)
①事実上の無過失責任
②労働災害
③解雇・配点などが無効となるケースも
 

(4)事実上のリスク

 社内秩序の混乱
 ⇒・士気の低下
  ・離職者の増加
  ・業務成績の低下 など
*事実上のリスクの重大性を認識する必要性は高い。
 

1. 1 パワハラの意義

(1) パワハラの意義

「職場のパワーハラスメントとは、同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・肉体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為をいう。」(「職場のパワーハラスメントの予防・解決に向けた提言」
⇒・先輩後輩間は?
 ・同僚間は?
 ・部下から上司は?
 cf セクハラの場合
 

(2)パワハラの6類型

「職場のパワーハラスメントの予防・解決に向けた提言」
①暴行・傷害(身体的な攻撃)

②脅迫・名誉棄損・侮辱・ひどい暴言(精神的な攻撃)

③隔離・仲間外し・無視(人間関係からの切り離し)

④業務上明らかに不要なことや不可能なことの強制、仕事の妨害(過大な要求)

⑤業務上の合理性なく、能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じることや仕事を与えないこと(過少な要求)

⑥私的なことに過度に立ち入ること(個の侵害)
 

(3)パワハラの3つのレベル

①犯罪レベル  
 ・暴行や傷害など不法な有形力の行使があるケース
 ・死ね、殺すぞなどの脅迫的言動があるケース (暴行罪、傷害罪、脅迫罪、名誉棄損罪、侮辱罪など)

②不法行為になるレベル
 ・指導の範囲を超えた執拗な強い叱責を行うケース
 ・過度なノルマの設定や無用な仕事を強要するケース

③企業秩序のうえで好ましくないレベル
 ・一部の人を無視したり仲間はずれにするケース
 ・嫌味を言う など
 

(4)違法なパワハラの境界線

否定例

行為 裁判所・年月日
喫煙や電話応対が長すぎることに対する注意指導 東京地判H20.4.15
 
不正経理の解消などについて、「会社を辞めれば済むと思っているかもしれないが、辞めても楽にならないぞ。」などの上司の叱責 高松高判H21.4.23
 
ミスの指導、ミスを減らすこと、学ぶ姿勢と意欲を見せることなどを指導 東京地判H21.10.15
 
「出張先を何時に出たか。電車で行けば3時半には帰れる。2時間の休暇を出してくれよ。」と命令口調で職務命令など 東京地判H21.12.22
 
低額認容事例
 
行為 認容額 裁判所・年月日
面談において感情的になり大声で叱責 10万円 広島高判H21.5.22
 
有給休暇申請を伝言で依頼した原告に対し、電話のかけ方のような申請手続の誤りについて反省書を求める、後片付けに時間がかかっている点をとがめて後片付けの再現をするように求める。 15万円 東京地判H2.2.1
 
「あなたの給料で何人雇えると思うか。」などの侮辱的言辞の含まれた職場内一斉送信メール 5万円 東京高判H17.4.20
 

(5)高額認容事例

行為 認容額 裁判所・年月日
「お前は覚えが悪いな。」、「バカかお前は。三曹失格だ。」、「仕事ができんくせに三曹とか言うな。」などの叱責 200万円 福岡高判H20.8.25
「もうあんた要らないよ。」、「もう一緒にやってるとイライライライライライラしれくるのよ。」など悪感情をぶつける言動、退職勧奨 110万円 東京地判H21.1.28
長時間労働、「こんなこともできない部下はいらんからな。」などの発言 1億398万623円 釧路地判H21.2.2
 

2.2 セクハラの意義

(1)セクハラの意義

男女雇用機会均等法11条1項
①対価型セクハラ
 職場において行われる労働者の意に反する性的な言動への対応によって労働者が不利益を受けること

②環境型セクハラ
 職場における性的な言動によって職場環境が害されること
 

(2)セクハラの3つのレベル

①犯罪レベル
 ・嫌がる相手と性行為に及ぶ
 ・嫌がる相手に無理やりキスをするなど(強姦罪、強制わいせつ罪など)

②不法行為になるレベル
 ・執拗に性的な発言を繰り返す
 ・執拗に交際を迫る など

③企業秩序の上で好ましくないレベル
 ・懇親会の場などで、性的な言動を行う など
 

(3)違法なセクハラの境界線

否定例
*否定例は、原告の主張するセクハラ行為の有無が認定できないとし、評価以前に事実の有無のレベルでセクハラが否定される裁判例が多い。
 
行為 裁判所・年月日
懇親会の席で、「若い女性と飲むとおいしいね。」、「今度お好み焼きを食べに行きましょう。」と発言。 東京地判H12.4.14
 
低額認容事例
 
行為 認容額 裁判所・年月日
「いいケツしとるな。」、「処女か。」などの発言。臀部などをなでる行為及び肩や胸の辺りを触る行為。 50万円 津地判H9.11.5
「エイズ検査を受けた方がいいんじゃないか。」、「秋葉原で働いた方がいい。」などの発言。「純粋そうに見えて何でも知っている。」、同僚の男性従業員に関し、「何かあったんじゃないの。キスされたでしょ。俺にはわかる。」などの発言。 50万円 東京高判H20.9.10
 
「生徒に厳しくあたっているのは性的に不満があるからだ。」、「性的に満足するために男を必要としている。」などの発言。 30万円 大阪高判H10.12.22
 

3 パワハラ・セクハラへの対策

(1)パワハラ加害者への対応の視点

①加害者は本当に単なる加害者なのか?という視点
 *中間管理職としての立場では、加害者も過酷な要求の被害者なのかもしれない。

②会社から排除する場合は、害意・悪意がある場合に限る。
 *明確な立証が必要になる。

③指導としての行き過ぎがあるような場合には、適切な指導・配点などを行う。
 *適切な指導を行ったにもかかわらず不適切な行動が繰り返される場合、害意・悪意があることがうかがわれる。

④証拠の確保という視点
 

(2)セクハラ被害者への対応の留意点

①プライバシーへの配慮

②2次被害を防ぐ
 

(3)厚労省の9つの指針

「事業主が職場における性的な言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置についての指針」「厚労省セクハラハンドブック」
 

1 事業主の方針の明確化及びその周知・啓発

①セクシュアルハラスメントの内容及びセクシュアルハラスメントがあってはならない旨の方針を明確化し、管理・監督者を含む労働者に周知・啓発すること

②セクシュアルハラスメントに係る性的な言動を行った者については、厳正に対処する旨の方針及び対処の内容を就業規則等に規定し、管理・監督者を含む労働者に周知・啓発すること
 

2 相談(苦情を含む)に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備

①相談への対応のための窓口をあらかじめ定めること
②相談窓口の担当者が、相談に対し、その内容や状況に応じ適切に対応できるようにすること。また、相談窓口においては、広く相談に対応し、適切な対応を行うようにすること。
 

3 職場におけるセクシュアルハラスメントに係る事後の迅速かつ適切な対応

①事案に係る事実関係を迅速かつ正確に確認すること

②職場におけるセクシュアルハラスメントが生じた事実が確認できた場合においては、行為者に対する措置及び被害者に対する措置をそれぞれ適正に行うこと

③改めて職場におけるセクシュアルハラスメントに関する方針を周知・啓発する等の再発防止に向けた措置を講ずること
 

4 1~3と併せて講ずべき措置

①相談者・行為者等のプライバシーを保護するために必要な措置を講ずるとともに、その旨を労働者に対して周知すること

②セクシュアルハラスメントに関し相談をしたこと等を理由として、不利益な取り扱いを行ってはならない旨を定め、労働者に周知・啓発すること
 

3.1 パワハラ・セクハラの事前対策

*会社として、パワハラ・セクハラに対して厳しい姿勢を取ることを明示する。
①Step1 会社としての意思決定
 例えば、就業規則への明記
  懲戒事由として次のような事由を加えることが考えらえる。
  ①他の従業員に対し、暴行・傷害など有形力の行使をしたとき
  ②他の従業員に対し、差別・嫌がらせ・排除と行ったとき
  ③暴言・脅迫などにより他の従業員を威圧・威迫したとき

②Step2 ルールの確立
  *行動基準の明確化
 
③Step3 対応体制の確立
 相談窓口、パワハラ・セクハラ防止委員会の設置など
 *形式的に窓口を設置するのみならず、適切に対応できる窓口を設置する(訓練された相談員を配置するなどする。相談窓口の対応にまずさについて賠償責任が認められた裁判例あり。)

④Step4 周知 
 ・パンフレットの配布や研修の実施
 ・アンケートの実施
 

3.2 セクハラ・パワハラの事後対策

①初動対応
 *迅速に対応する。
 *初期の段階でパワハラ・セクハラの疑いが強い場合には、配置転換や有休の休暇を与えるなどし、2次被害を防ぐ措置を取ることも検討する。

②申告者からの聴取
*プライバシーの管理を厳重に行う。
*申告者の訴えがパワハラ・セクハラ行為を特定できるほどに具体的であるか。
*前後の状況や反復継続性についても確認する。
*聴取者は複数名で対応し聴取録を取るか聴取内容を録音する。

③行為者からの聴取
*先入観を持たない(当事者は公平に扱う)
*行為者の気持ちも配慮する。
*報復などをしないようにはっきりと伝える。
*聴取は複数名であたり聴取録と残すか聴取内容を録音する(処分後に発言を翻意する恐れあり)

④第三者からの聴取&客観証拠の収集
*写真や録音データ、メールなどの客観証拠がないか。
*被害について知る第三者がいないか(申告者のプライバシーには配慮する)

⑤仲介・調整
*円満解決の可能性がある場合には、仲介・調整を行うのも良い。

⑥対応の検討
*事業主は、セクハラの有無を疑いなく証明する必要まではない。適切な調査を尽くし、適切な事実認定の手法に則ってパワハラ・セクハラの有無を判断すれば足りる。
*配置転換
*懲戒処分 など
 

4 おわりに

*パワハラ・セクハラを起こさせないという会社として明確な意思決定。
*事前対策を始める。
*事後の迅速・適切な対応
*事前対策、事後対応の際には、早めに専門家にご相談ください。
 

セミナー実績

開催日時 セミナー内容(クリックで詳細に飛びます。)
2018.10.11 医療機関向け法務×経営シリーズセミナー第2弾
2018.09.09 交通事故被害者様向け交通事故セミナー&相談会
2018.09.01 中小企業診断士協会様主催 平成30年度理論政策更新研修
2018.08.30 社労士の先生向け長澤運輸事件・ハマキョウレックス事件緊急対応勉強会
2018.08.02 医療機関向け法務×経営シリーズセミナー
2018.07.12 バイク事故を巡る知っておくべき交通事故対応セミナー
2017.10.29 治療院向けセミナー 患者・スタッフ満足度UP 生産性向上経営実現セミナー
2017.10.24 保険代理店向けセミナー 相続セミナー
2016.11.15
2016.11.15 経営者・人事担当者向けセミナー 第1部 パワハラ・セクハラセミナー
2016.10.08 保険代理店向けセミナー ~人身事故 損害額の考え方~
2016.08.28 交通事故患者対応セミナー
2016.04.27 メンタルヘルス徹底対処法セミナー ~メンタルヘルス編~
2016.04.27 メンタルヘルス徹底対処法セミナー ~セクハラ編~
2015.05.20ほか マイナンバー制度 ~事業者の法的リスクと対策~
2015.02.28ほか 真の被害者救済交通事故業務改革セミナー2015
2014.11.16 全国の交通事故分野での注目事務所によるパネルディスカッション
2014.02.08 医療現場におけるクレーム対応の実務
2013.12.21 中小企業経営者に対する問題社員への対応アドバイスの仕方
2013.08.10 医療保護入院をめぐる法律問題
2013.07.20
問題社員・能力不足社員への法的対応の実務
2013.04.23 安全配慮義務違反と使用者責任
2012.12.21 企業経営における労務管理の重要性について
2012.11.24 精神保健福祉士と弁護士との連携について
2012.02.02 原発事故の損害賠償請求について(事業者向け)
2012.12.08 原発事故の損害賠償請求について(事業者向け)
2012.10.12 原発事故の損害賠償について(個人向け)


 

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