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遺留分侵害額請求の時効は「相続開始+遺言を知った時から1年」です

時効が成立すると権利は消滅します。まずは今すぐ期限をご確認ください。

遺留分侵害額請求|
「遺言で取り分がなかった」方も権利があります

「親の遺言書を開けたら、ほとんど全財産が兄に。自分の取り分は何もなかった」「愛人・内縁の相手に全財産を渡すという遺言だった」——こうした場合でも、法律上の相続人には「遺留分」と呼ばれる最低限の取り分が保障されています。遺留分を侵害された相続人は、侵害した相手に対して金銭の支払いを請求できます。これが「遺留分侵害額請求」です。

ただし、この権利には「相続開始及び遺留分を侵害する贈与・遺贈があったことを知った時から1年」という短い時効があります。期限を逃すと、権利は永久に消滅してしまいます。

「遺言書を見てから1年」が経過すると請求権が消滅します。「もう遅いかも」と思っていても、まず弁護士にご確認ください。逆に「遺留分侵害額を請求された」という方も、当事務所では対応しています。

遺留分とは?誰に・どれだけ認められるのか

遺留分とは、一定の相続人に対して民法が保障する「最低限の遺産取得割合」です。被相続人は遺言で財産を自由に処分できますが、一定の相続人の遺留分を侵害することはできません。

遺留分が認められる相続人と割合

相続人の構成遺産全体に対する遺留分各相続人の遺留分(例)
配偶者のみ遺産の 1/2配偶者:1/2
子のみ遺産の 1/2子1人なら 1/2、子2人なら各 1/4
配偶者+子遺産の 1/2配偶者:1/4、子1人:1/4
配偶者+直系尊属遺産の 1/2配偶者:1/3、直系尊属:1/6
直系尊属のみ遺産の 1/3父母各 1/6 など
兄弟姉妹なし兄弟姉妹には遺留分なし

※ 兄弟姉妹・甥・姪には遺留分がありません。代襲相続人(孫など)は子と同様に遺留分が認められます。

「兄弟姉妹には遺留分がない」という点はよく誤解されます。被相続人の兄弟姉妹(叔父・叔母など)が相続人の場合は遺留分請求ができません。ご自身の立場をまず確認しましょう。

自分の遺留分侵害額はいくら?
計算の仕組みを解説

遺留分侵害額は、以下の計算式で算出されます。計算には「遺留分算定の基礎財産」を正確に把握する必要があります。

遺留分侵害額の計算式

遺留分侵害額 =遺留分額相続により取得した財産受遺者・受贈者の負担額
遺留分額 =遺留分算定の基礎財産 × 遺留分割合

遺留分算定の基礎財産の構成

構成要素注意点
+ 相続開始時の被相続人の財産(プラスの財産)預貯金・不動産・株式など。被相続人の死亡時点の評価額
+ 生前贈与(原則:相続開始前10年以内の贈与)特別受益に当たる贈与。相続人への贈与は10年、第三者への贈与は1年が算入期間
− 被相続人の債務(借金など)マイナスの財産を差し引く

具体的な計算例

【前提】遺産総額:3,000万円(預貯金2,000万円+不動産1,000万円)/相続人:配偶者A・子B・子Cの3名/遺言の内容:「全財産を子Bに相続させる」
計算項目配偶者 A子 C
法定相続分3,000万×1/2=1,500万円3,000万×1/4=750万円
遺留分割合法定相続分×1/2=1/4法定相続分×1/2=1/8
遺留分額3,000万×1/4=750万円3,000万×1/8=375万円
実際に取得した財産0円(遺言により全部B取得)0円(遺言により全部B取得)
遺留分侵害額750万円375万円

この例では、配偶者Aは子Bに対して750万円、子Cは375万円を請求できます。遺産が不動産のみの場合や生前贈与がある場合は計算が複雑になります。正確な金額は弁護士にご相談ください。

「生前贈与があった場合」の遺留分計算は要注意

「遺言書はないが、生前に全財産を長男に贈与していた」というケースでも、遺留分を請求できる場合があります。2019年の民法改正により、遺留分算定に算入される生前贈与の期間が変更されました。

生前贈与の相手遺留分算定への算入期間
相続人への贈与(特別受益)相続開始前 10年以内 の贈与が算入対象(2019年改正後)
第三者(相続人以外)への贈与相続開始前 1年以内 の贈与が算入対象
当事者双方が遺留分権利者を害すると知っていた贈与期間制限なし(いつの贈与でも算入)

※ 2019年7月1日以降に開始した相続から適用されます。改正前の相続については旧ルールが適用される場合があります。

「生前に財産を使い果たされてしまい、相続時には財産がほとんどなかった」というケースも、10年以内の贈与であれば遺留分の計算に組み込める可能性があります。諦めずにご相談ください。

あなたの状況に近いケースをご確認ください

遺留分侵害額請求は「請求する側」と「請求された側」で対応が異なります。当事務所はどちらにも対応しています。

CASE 01 遺言で自分の取り分がほぼなかった(請求する側) +

状況

父が亡くなり遺言書を開けると、「全財産を長男に相続させる」と書かれていた。次男・長女には財産が全くない状態。「遺言は絶対なのか」と諦めていたが、実は遺留分という権利があることを後から知った。

弁護士による対応

  1. 遺留分の有無・金額の計算を行います。遺産総額・生前贈与の有無・法定相続分を確認します。
  2. まず相手方(長男)に対して「遺留分侵害額請求の内容証明郵便」を送付します。これにより時効の進行を止められます。
  3. 相手が任意に応じれば示談交渉で解決。応じない場合は調停・訴訟へ移行します。
  4. 時効(1年)が迫っている場合は、内容証明送付を最優先で対応します。
CASE 02愛人・第三者への遺贈で遺留分を侵害された(請求する側)+

状況

母の遺言書に「全財産を内縁の夫(Aさん)に遺贈する」と書かれていた。子どもたちには一円もない。「他人に全部持っていかれるのは納得できない」という状況。

弁護士による対応

  1. 第三者への遺贈の場合も遺留分は保障されます。受遺者(Aさん)に対して遺留分侵害額請求が可能です。
  2. 不動産が含まれる場合は、不動産の評価額(時価)を基に計算します。
  3. 相手が任意交渉に応じない場合は遺留分侵害額請求訴訟を提起します。
  4. 「内縁関係の相手に遺贈しても無効では?」という疑問についても、遺言の有効性を含めて検討します。
CASE 03遺留分を請求されてしまった(請求された側)+

状況

父の遺言で自分(長男)が全財産を相続した。その後、弟から「遺留分侵害額を支払え」という内容証明が届いた。金額が大きく、どう対応すればよいか分からない。

弁護士による対応

  1. まず「請求された金額が正しいか」を検証します。遺留分の計算は複雑で、相手方が過大な金額を主張しているケースが少なくありません。
  2. 生前贈与・特別受益・寄与分の有無を確認し、請求額を減額できる根拠がないかを精査します。
  3. 不動産しか財産がない場合、現金での支払いが困難なことがあります。分割払い交渉・延払い・代物弁済(物での支払い)などの方法を検討します。
  4. 相手方が訴訟を提起してきた場合も、弁護士が代理人として対応します。
CASE 04時効(1年)が近い・または過ぎたかもしれない(請求する側)+

状況

遺言の内容を知ってからすでに10ヶ月。「1年の時効が来るかもしれない」と焦っている。または「もう1年以上経ってしまったかもしれない」と諦めかけている。

弁護士による対応

  1. 時効の進行は「内容証明郵便の送付」によって6ヶ月間停止できます(催告)。まず内容証明を送ることで時間を稼げます。
  2. 時効の起算点(「知った時」)がいつかによって、まだ時効が来ていない可能性があります。遺言書の内容を知った日・相続開始を知った日を正確に確認します。
  3. 「時効が成立している」と思っていても、起算点の解釈次第で権利が残っているケースがあります。諦めずに弁護士に確認してください。

請求から解決まで、5つのステップ

STEP 1

弁護士相談

遺産総額・生前贈与・遺留分割合を確認し、請求可能額を試算。時効の残り期間を確認します。

即日〜
STEP 2

内容証明の送付

弁護士名義で「遺留分侵害額請求書」を内容証明郵便で送付。これで時効の進行を止めます。

数日〜1週間
STEP 3

示談交渉

相手方と金額・支払方法について交渉します。合意すれば「合意書」を作成して解決。

1〜4ヶ月
STEP 4

調停

交渉不成立の場合、家庭裁判所への調停申立。調停委員が間に入り話し合いを進めます。

半年〜1年
STEP 5

訴訟

調停不成立・相手が応じない場合は訴訟へ。裁判官が遺留分侵害額を確定します。

1〜2年
時効が迫っている場合は、まずSTEP2 の内容証明送付を最優先します。相談から内容証明送付まで、最短で数日以内に対応します。

遺留分侵害額請求の解決事例

請求側 / 示談

遺言で全財産を長男に相続させる内容。次男が依頼。遺産総額●千万円のうち、次男の遺留分●百万円を計算し内容証明を送付。長男側と3回の交渉の末、●百万円で示談成立。

結果示談成立/●百万円回収

請求側 / 訴訟

内縁の夫への全財産遺贈。子2名が依頼。交渉段階で相手が「計算が違う」と主張し訴訟へ。鑑定評価を踏まえた主張が認められ、子2名合計で●百万円を回収。

結果訴訟勝訴/●百万円回収

請求された側

弟から●百万円の遺留分請求を受けた長男が依頼。生前贈与の算入期間・不動産評価の計算に誤りを発見。最終的に●百万円に減額して合意。

結果●百万円 減額合意

遺留分侵害額請求に関するよくある質問

遺留分侵害額請求の時効はいつから始まりますか?

「相続の開始(被相続人の死亡)と遺留分を侵害する贈与・遺贈があったことを知った時」から1年です。両方を知った遅い方が起算点となります。また、知らなかった場合でも相続開始から10年で権利が消滅します(除斥期間)。

遺留分は必ず金銭で請求しなければなりませんか?

2019年の民法改正により、遺留分侵害額請求は「金銭による支払い請求」のみとなりました。改正前は物(不動産など)の返還を求めることもできましたが、現在は金銭請求のみです。ただし、当事者間の合意で現物での解決も可能です。

遺留分を放棄することはできますか?

はい。相続開始後(被相続人の死亡後)はいつでも遺留分を放棄できます。相続開始前(被相続人の生前)に放棄する場合は、家庭裁判所の許可が必要です。

遺留分の請求をしたら、相手(兄弟)との関係が悪化しませんか?

ご不安はよく分かります。弁護士が代理人として交渉することで、直接的な対立を避けながら解決できる場合があります。また、最初から訴訟になるケースは少なく、多くは示談・調停で解決しています。「権利として正当に請求する」という姿勢を持つことも大切です。

遺留分侵害額請求をされた場合、必ず支払わなければなりませんか?

遺留分は法律上の権利なので、正当な計算に基づく請求には応じる義務があります。ただし、請求金額の計算が正確かどうか、生前贈与の算入期間・評価額などに誤りがないかを専門家が確認することで、減額交渉ができる場合があります。

相続放棄をすると遺留分請求もできなくなりますか?

はい。相続放棄をすると「最初から相続人でなかった」とみなされるため、遺留分の権利も失います。「遺留分だけ請求して、借金は放棄したい」ということはできません。財産とマイナスを両方確認した上で、放棄か請求かを慎重に判断する必要があります。

「遺言で取り分がなかった」
「不当な請求を受けた」
——どちらも、まずご相談ください。

遺留分侵害額請求は、計算が複雑で時効も短いため、専門家のサポートが欠かせません。特に時効(1年)が迫っている場合は、相談している時間すら惜しい状況です。

大分みんなの法律事務所では、初回相談を無料で承っています。「自分に遺留分があるのか」「いくら請求できるのか」「時効はまだ来ていないか」——こうした疑問に、相談当日にお答えします。

✅ 初回相談無料・時効間近の案件も最優先対応・請求する側/された側どちらも対応可能。
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